1.夜の訪問者
寒さも厳しい1月のある日。
標高1500mにある某所に住み込みで働くY子さんは、日課となった犬の散歩をしていた。
街角に1台だけ稼働している自動販売機が、辺りの闇の浸食を防いでいた。
小雪の舞う中、その前を通りかかると、突如暗闇から声がする。
「…あのぉ…どこかこの辺りに泊まる場所はありませんか…」
時刻は間もなく22時になろうかという頃。
話を聞けば、Y子さんに声をかけたまさにその時、白根山から下山をしてたばかりで、バスも無く宿も無く途方に暮れていたのだとか。
Y子さんは知り合いの宿へとその人を連れて行ったのだが…
翌朝、一枚の手紙が残されていたそうだ。
「…出していただいたおにぎりが空腹に沁みました…」
Y子さんの話によれば、その人が背負っていたザックは30L程の大きさであったという。。。
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2.消える登山道
とある残雪期の話。
あるパーティが、山に登ったのだそうだ。
当初の計画では、金精道路に車を止めて根名草山を往復。
翌日には金精峠から再び前白根の往復を試みる予定であった。
金精峠を朝早くにスタートし、温泉岳を目指す。
無事、温泉岳山頂を踏み、金精峠へと自分達の踏み跡を辿っていたはずが、いつからか踏み跡が無くなり、樹木や笹が深くなっていき、這う這うの体でたどり着いたのは、なぜか石楠花平。
たまたま通りかかった車で、金精峠まで送られ、そこでテントを張った。
疲れ果てた一向が、金精トンネル付近の駐車場で幕営をしていた、その日の夜。
まどろみの向こうから、テントに近づく足音が聞こえてくる…
ドンドン。ドンドンッ!
テントを叩かれた一同が恐る恐る顔を出すと、そこには…
「ここはテント設営禁止です」 警察の姿があったという。
翌朝、他の登山者からの情報を得て、金精山登山を断念した一行は、ルートを変更し湯元から国境平を目指すこととした。
登山道と思しき踏み跡を辿っていくと、突如堰堤が立ちふさがり、登山道が消えてしまった。
その場からリーダーの判断で、中ッ曽根の尾根へと直登する。
途中、直径5cm程もあるワイヤーを見つけ、登山道であると確信して登山を続け、無事五色山に至り、そこから引き返してきたのだが…
下山中、トレース上を歩いていたはずが、何時からか再びルートを見失い、登山道のルートマーカーも見つからず、歩いて降りるのが困難な場所に出てしまった。
再びリーダーの判断でザイルを張りそれを頼りに降りてきたのだが、安全な場所に辿りつくまで20mのザイルを数ピッチ要した。
ここまでは、某所に勤めるAさんの聞き取りによるもの。
自身も山に登るAさんはたまたま彼らと話す機会を得たのだが、彼らは2万5千の地形図を所持しながらも、Aさんが図示するまで自分達がどこを歩いていたのか、まるで認識していなかったのだそうだ。
また、黄色と赤のプレートが木に打ち付けてなかったかと確認をしたら、「あぁ、そんなものが確かについていたなぁ…」とリーダーが答えたという。
Aさんとの別れ際、彼らは自らが某山岳連盟に加盟しているグループであり、翌日には大真名子・小真名子の縦走すると告げて行ったそうである。
Aさんが志津林道に積雪の可能性がある事を告げたのは言うまでもないが、「なら、どこか他の山、太郎山とかならどうだろう?」と更に聞き返されたのだそうだ。。。
その後の彼らの行く先を知る者はいない…
なお、この両日ともに僅かに雲があるものの、常に遠くの山座が見えているような好天であったとAさんは証言している。
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3.あるはずのものが無い
某所に勤めるBさんが、湯滝観瀑台で滝を見ていた時の事。
背後からドヤドヤと人の声が聞こえ、ふと振り向いたBさんの視界に映ったのは、20人近い山歩きの恰好をした男女。
皆、手に手にスノーシューを持っていたそうだ。
興味深げにBさんが尋ねてみると…
「私たち、スノーシューをしに来たのですけれど、僅かに着けただけで殆ど外して歩いていました。」
唖然としたBさんだが、その後、駐車場で更に恐ろしい物を目にすることになる。
Bさんが目にしたもの、それは…
【日帰りで行く 雪山 雪の男体山展望 日光戦場ヶ原】と掲げられたツアーバス。
そのナンバープレートは仙台の物であったそうだ…
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本当にあった怖い話ww
ちなみに3番は今日の話で、半ばは冗談。
だって… 今週末イベントやるんだものぉ~~っ!!
一応、締切は18日まで延期してまして。
18日は今のところ雪予報でして。
雪が降る事を切に願って入るのですが、ガイド役は皆熟練なので、雪が無いなら無いなりに考えますです。
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でもね?
3番も冗談じゃない残り半分は本当に怖いのさ。
1と2も当然ね。
え?
何が怖いか伝わってこない??
オイラの文才の無さは別にして、この怖さが伝わらないなら、山なんぞに行かない方が良いと思うな。
普段から山に行く人、これから山へ行こうと計画している人、ちょっと考えてみて。
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ま、長文の2番のヒントくらいは出してあげましょうかね。
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いやぁ、ホントに恐ろしい[E:sweat02]
私も披露しようかな、山の怖い話。
今から二十年ほど前のこと。
西ノ湖へ行ったとき。
低公害バスを降りて、案内の通りに進んで。
巨木の多さに目を奪われながら。
湖畔への道と、西が浜への道の分岐点を過ぎて、湖水が見えてきたとき。
ふと、大勢の子供達の声が。
見れば、右の方、西が浜方面へのルートに、幼稚園児らしき制服を着た集団が、整列して、これから西が浜方面へ歩こうとしている。
カラフルなスモックの如き制服に、お揃いの帽子。
点呼をとるような、教員の声。
その内に、彼らは、西へと進む道を辿って歩いて行った。
地元の幼稚園かな、こんな山道を歩くなんて、凄いな、と思いましたよ。
で、僕らも、その後を追い掛けるように、西が浜、と言うか、カクレ滝、方面、へ歩いて行った。
時間差、僅かに二十分程度。
あの子達、何処まで歩いたかな−、などと、同行者と呟きながら。
でも、幾ら歩けども、彼らに追い付けない。
あれだけハッキリ聞こえていた歓声も、全く聞こえない。
そうこうするうちに、カクレ滝手前のガレ場まで来てしまった。
あれれ、彼らは、一体、何処へ?
途中の西が浜には居なかった。
つかさ流星、までは行けないだろう、と推測。
ガレ場を歩けるような年では無い。
何処かへ抜ける道でも無い。
うーむ、判らない。
結局、帰り道でも、低公害バスでも、赤沼でも、彼らの姿は無し。
まさか、今でも、山の中を彷徨い歩いているのだろうか。
それとも、我らがムジナにでも化かされていたのだろうか。
今でも不思議です。
K様
おいでませ~♪
う~ん…幼稚園児たちは何処に行ったんでしょう?
私が書いている内容とは系統が大きく異なりますが、確かに怖い。妖系でしょうか。
私の方は、鬼籍系?
またお越しくださいまし。