赤岩滝に行きたいか~っ!?

水に濡れる覚悟はあるかぁ~~っ!?

山道を4時間歩き通すだけの体力はあるかぁ~~っ!?

地図は読めるかぁ~~っ!?

のっけから変なテンションで始まったけど、今日のネタは奥日光の秘瀑とも称される滝、赤岩滝。

ここ10日程、検索率が高くてさ。
きっと、テレビ東京の極旅 赤岩滝 を見た人なんだろうけど…

どれか一つでも欠けている人は、諦めて下さい。

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オイラTV殆ど見れなかったんだけどさ。
多分、川を渡る映像が出てきている筈なんだよね。
赤岩滝への道中、渡渉は計5回。
今日の時点では、連日の雨で水量が増して、4回は水に入らないと渡る事が出来ない状態。

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最初の渡渉ポイント。
なんとか渡れた時と、画像を見比べて貰うと…
判るかなぁ?幾つかの石が水没しているんだけど。
こんな状態だと、水の中に突入しないと渡れず、

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こんなありさま。

次の二股は、石が大きいので流石に水没はしないのだけど…
110804_hutamata
跳びたくねぇ…
でもここを飛ばないと、やっぱり水侵入で計5回。

その先でもう一回水を渡って、

110804_zensai
番組中で、前菜とか呼んでいたこんな滝。
赤線は、極旅で石丸謙二郎さんが上がった場所?
録画してないんだけど、水飛沫を浴びながら右端を登っていたから、多分。
ちなみに、一般人は真似するべきではない
あんな事が出来るのは、沢足袋をはいている(はずだ)からだし、且つ肉体派の石丸さんだからこその話。
普通の靴でやったら、あっという間に滑って滝下へ転げ落ちるのがオチ。
ましてや、ロープ確保さえも無しだなんて…

で、ここを登りきったとしても、今度は…
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ここを渡らないとならなくなるのさ。
白波が立っている場所は、然程深くなくて…踝上だから20cmくらいかなぁ?だったんだけど、水深20cmで白波が立っていたら、まともに行動出来るもんじゃない
川を渡ろうと足を出すでしょ?
そうすると、足が払われるのさ。
オイラが荷重をかけていた足でさえ、気を抜くと払われそうになるほど。

なので、この滝は滝下を横断して右岸から登るのが正解。

そんなこんなで、水に濡れる覚悟が無いなら、今の赤岩滝には行けない。

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お次は移動時間。
入口にまたも御親切な看板があったわけなんだが、
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そして、一般ハイカーが「あら、赤岩滝まで4.3kmだって。近いわね。」なんて会話をしていたわけなんだが、山の4kmを舐めちゃいけない。
一般的な歩行時速は5~6km程度。(不動産の徒歩○分なんてのも1分80m換算とか。)
4kmなら1時間あれば着ける。

ホントに?

4kmっていうと大体、赤沼~湯滝くらいの距離。
ほぼ全行程木道で整備されて、高低差も然程ないこのコースタイムは約2時間。

この看板が立っている辺りの標高は約1300m、赤岩滝は地形図上約1650m。
切刈コースの小峠の標高が1670mくらいなので、中禅寺湖のほとりから、竜頭滝・湯滝を越え、更にあがったのと同じ程度の高度を稼がないとならないのさ。

なので、少なくとも片道で2時間程度、往復4時間の山道(≠遊歩道)を歩くだけの体力が無ければ、赤岩滝に行けない。
(過去に1時間で歩いたログを載せてるけど、御夫婦は2.5時間でしょ?そんなもんなのよ。)

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そんな苦労を乗り越えると、お待ちかねの赤岩滝さ♪
いい滝でしょう?
是非、みんなにもその目で見てほしいなぁ…
写真や映像なんか、比べ物にならないほどの雄大さ、迫力、爽快感。
これは、やっぱり生で体験しなきゃっ!

但し。
過去にもブログの中で何度も書いているけど、赤岩滝は指定歩道外。
地図が読めないなら行くべきじゃない。

指定歩道外と言う事は、遊歩道のようにルートに破損があっても誰も直さない。
上の看板だって正規につけられたものではないし、過去のガイド中に、点在しているルートマーカーに気付かない人も多かった。
自力で迷わずに歩ける、そんな人以外は入るべきじゃない。
沢足袋履いておいて、沢にさえつけない奴なんて論外だ。

それでも赤岩滝がその目で見たいなら、こんな事を書くと、なんだCMかよっ!って思う人もいるかもしれないけど、ガイドを雇うのもありだと思う。

オイラの契約先にリクエストしてくれれば、先約が無い限りご案内はさせて頂くし、オイラが世話になっている自然計画でも、赤岩滝ツアーを8/20に予定している
VCのツアーは今年は8/7で締め切ってしまっているけど、オイラがいる頃からの恒例物だから来年の参加を狙ったっていい。
他にも探せばあるかも知れない。

実際、ガイドなんか無しでも山を歩けるようになるのが理想だと思うけど、”それまでの導き”にガイドを使っても良いんじゃないかな?
くれぐれも、無理をしないようにね。

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最後にもういっちょ。

TVで紹介するのは良いんだけど(この手の紹介は良くもないんだが)、もうチョイなんとかならんのか?

滝登りをロープ確保も無しにやったら、簡単に出来ると思う人もいるだろうよ。
履いているのは沢足袋だろうけど、沢足袋を履く or 沢足袋の説明を見逃した人は、ただの山靴だと思うかもしれないじゃん?

それに、番組見た人誰に聞いても、「なんか、カクレ滝も赤岩滝も簡単に行けそうだね」って言っていたんだよね。
今日だって、赤沼に帰りついたら御夫婦が情報センターに入っていらして、「西ノ湖の近くに良い滝があるってTVで見て…」。御年、77歳。
お話ししたら、ご自身の判断で滝行きを中止なさったけれど…

問い合わせ先が観光協会になっているけど、あそこは自然系じゃないから、TV以上の情報はわかんないと思うよ?
ってことは、TVで簡単に行けると思った人は、簡単に行くんじゃない?

番組見ないでこんな事を言うのは失礼極まりない、それを重々承知の上で言うのだが。
作り手の意図がどこにあろうと、見た人の多数が簡単に辿りつけるという感想を持ったなら、それは簡単に辿りつける滝であると表現した事になるだろう。
これで事故が起きたらどうするんだ??

まぁ、オイラも過去にTV取材に関わるハメになって、TVが正確な情報よりも、自分らが引いたシナリオ通りに面白おかしく作るもんだと言うのは実感してるから、滝の達人だかが悪いわけじゃ無いとは思う。
きっと、危険性の話などもしているんだろうさ。そう思う。

思うんだが…

秘瀑への熱い思いを持つと言うなら、誰でも彼でも気軽に引きこむような表現をして欲しくは無いと考えるわけだよ。

地域ガイドとしてではなく、同じく滝が好きな者として、ね。

「赤岩滝に行きたいか~っ!?」への4件のフィードバック

  1. こんにちは!
    コメント失礼致します。
    自分は4日に赤岩滝に訪問した者です。
    たぶんですが途中声を掛けて頂いた4人グループの人間です。
    その際はご心配して声を掛けて頂きありがとうございました。
    TVで放送したことは自分も当日すれ違った方や情報センターで(たぶんお話している老夫婦)の会話で知りました。
    自分は滝が大好きで色々見て回っているのですが、おっしゃる通りTVで放映するのならしっかりとした情報を流してほしいものですね。
    すれ違った二人組の年配の方に聞いたら川を渡る事も言っていなかったし女性タレントが簡単に行ける場所的な感じの創りだったので簡単と思ったと途中で引き返していました。
    何かあってからでは遅いし、またマナーのない登山客が増えて自然に悪影響を与えるのでTVの影響力をもっと真剣に考えて頂きたいものです。
    しかし、赤岩滝は本当に良い滝でした!
    今まで観た中でもトップクラスの素晴らしい滝で本当に感動しました!
    また必ず赤岩滝に会いに伺いたいと思います。
    それでは長々と失礼致しました。
    これからもお身体に気をつけて日光の素晴らしい自然を紹介していって下さい。
    (ちなみに…4日林道途中にて熊に遭遇致しましたのでご報告しておきます。)

  2. バロン様
    おいでませ~♪
    おぉ、あの時のっ!
    一人だけ装備がしっかりしていると思ったら、滝好きさんでしたか(^^)
    TV放映直後で気になっていたので、余計と思いつつ声をお掛けしました。
    過去にもカクレ滝に迷い込んだ御夫婦などに遭った事が幾度かあるものでして。
    しかし、TVでは渡渉すら流していなかったのですか…困ったものです。
    【最後にもういっちょ】は特定の人向けのメッセージでもあったのですが、気づいてくれていれば良いなぁと思います。
    また、熊情報有難うございます。
    皆さんと同一行程で赤岩滝に行っていれば熊に会えたのか…残念っ!
    もしもまたクマに遭遇したら、赤沼の除法センターに情報をお寄せ下さい。
    日光には多くの素晴らしい滝があります。
    どうぞまた足をお運びください。
    またお越し下さいまし。

  3. 赤岩滝、とってもよい滝でした!本当に想像以上の迫力で語彙の少ない私は「うわぁ、すごい、すごい」の連呼。(恥)
    帰りは渡渉半ばで雨。水が濁るとますます足元が不安になりますねー。
    ツアー参加者の皆さんもTV放映のお話をしていたので人がたくさんいるかしらと思ったらお天気のせいか、滝で3人のグループが一緒になったくらいでした。(その中にスノーシューでお世話になった自然計画のガイドさんがいて偶然にびっくりしました!)
    あぁ、次の奥日光はいつかしら。。
    下界は暑い、厚すぎます。

  4. Kamehiba様
    おいでませ~♪
    ね?生で見ると違うでしょう?
    自然計画?臨時ツアーでも入ったかな??
    こんな場所を自分で歩けるようになると良いとお考えなら、ガイドにその旨を伝えて下さい。
    ガイド役なら、そうしたニーズにも応えられるガイドをしてくれる筈ですよ。
    また避暑にお越し下さい。

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